多言語話者の海外移住日記

変化を好み移住をくりかえす5か国語話者です。母国日本も大好き。現在は台湾。

台湾観察:外面は日本(または韓国)的、内面は中国的

台湾のショッピングモールやお店、または道を歩いてるだけでも「日本」という文字が目に入ってこない日はありません。

なんなら単語を日本語に変えちゃってるものまであります。「不動産」とかね。もともと中国語ではないのに、すっかりお店の看板には日本語の「不動産」という単語が使われています。中国人がそういう単語をたくさん見つけてびっくりしていました。

先日地元のスーパーに行ったらこんなポスターが。りんごを宣伝する渡辺直美!f:id:nanapupst:20190207230221j:plain

とにかく、製品については「日本」と書けば売れる!みたいな雰囲気がぷんぷん漂っています。

若い女性のファッションや髪型も日本を真似たものが多い。韓国も好きで韓国のファッションや韓国の食べ物もたくさんあります。

言語にも興味がある人がとっても多く、日本語を話せる人(若者も)その逆に比べてめちゃくちゃ多い。

その反面、台湾独自の神様(妈祖)を支持し、大陸の癖がある中国語の単語は頑なに使わないし、なんなら使ったら指摘されるし、漢字だって簡体字と繁体字は別物だと思っているようだし、ローマ字ピンインも頑として読もうとせず、独自の(外国人学習者を混乱させる)ローマ字ピンインを作ってしまうほど。

自分たちは日本や韓国に共感しており、中国人では決してないのだ!

という主張が街のところどころで一目瞭然なのです。共感はできますが・・。

でも一見、日本っぽいファッションをしている若者でも、よくよく観察すれば内面はやっぱり日本ぽくはないよね、感じることがたくさんあります。

日本人が強く持っている「他人に迷惑をかけたくない」という気持ち。これは台湾人には全くない。どちらかというと中国人の「家族はどこまでも大事にし、他人には冷たく」という基本的な考えに似ている。ちなみにどちらが悪いと言っているのではありません。文化や思考の違いです。

台湾の店員さんの中には、両手でおつりを渡したり、おじきをして「谢谢光临」という人はたくさんいる。表面的には日本人の店員さんのようです。しかしうっかりお客さんにぶつかったりしても平気。待たせても平気。というか細かい気づきは一切ない。

また交通面。

台湾人はバイクも車も歩行者を待ちません。上海で感じた陣取り合戦と同じ考えです。少しでもあいていれば自分が先に行こうとします。車と歩行者がすれすれなこともよくあり、とても怖い。

また大学について。

台湾の理系のトップ大学で勉強するスペイン人から聞いた話。

彼は台湾の大学院の正規学生です。彼は政府から奨学金をもらっているため、成績が常に規定を上回っている必要があります。

そんな彼が言っていた。教授にたくさん相談に行くと成績を上げてもらえるのだと。また、交換留学などで海外に行く学生、また海外の大学を受験する学生にはなんと、成績や、いわゆる内申点の改ざんも平気でするんだそう。

まじかー!

こんな有名な大学でもそんなことやってるんかー!

日本の大学もやってないとはもちろん言えません。政治家の子供の裏口入学もさせてるぐらいだし。

でも台湾の大学は、学生が試験に落ちるのは、学生ではなく教授の責任という考えなのです。そんなの学生が勉強するわけありません。案の定レポートの出来が悪くて再提出を命じた教授のクラスの学生たちは、やる気なくして全員やらずに帰っちゃった、というエピソードもあります。

だからヨーロッパからくる交換留学生たちは台湾の大学の学生のレベルが低い、と声をそろえていいます。しかし中国の交換留学生たちは台湾の大学は中国よりレベルが高いと感じる、と言います。このギャップ。

しかし私もヨーロッパの大学を卒業していますが、もしスペインの友達がやったように教授のところへ行き「成績が悪いのでなんとかしたいのですが」なんて相談したらどんな返事が返ってくるか?

聞かなくてもわかります。

「もっと勉強したらいいんじゃない?」

の一蹴に違いない。

ちなみに中国の大学も同じ。だから高校まではものすごい厳しく勉強させられるけれど、大学に入ったとたんいきなり学生は自由になるのです。

服装もそうです。

街には最新のおしゃれをした人たち、ブランドものを身に着けた人たちがあふれかえっています。雰囲気は日本とそんなに変わらない。

でもね、地元の朝ごはん食べれる店とかスーパーとかに行ってみましょう。すごい格好してるから、みんな。ベッドから這い出て直接来ました、みたいな髪をときもせず、パジャマ姿でうろうろしている若い女性もいる。

コートにサンダルを合わせるスタイルは台湾ならでは。バイクもかなりの確率でサンダルで乗っている人がいます。これは日本ではまず見かけません。f:id:nanapupst:20190207234320j:plain

 あまり他人の目を気にしない文化なんでしょうね。

ちなみに私は台湾のこういう素なところ、けっこう好きです。化粧しなきゃ外に出れないとかありえないと思います。個人的にはなぜ素の顔がアカンのか理解できない。そういう意味では本当に住みやすい国ではあります。

個人的には日本に比べ、人間関係のストレスも少ない気はしますね。台湾人はけっこう言いたいことをストレートに言うので気持ちがいいです。中国人も同じです。

もともと中国語はストレートに表現しやすくできている言語です。中国語を使う時点でストレートな表現しかできないというのもあるかと思います。言語は文化にかなりの影響を与えます。

日本人はよく、台湾人は親切だという人が多い印象がありますが、それは一概にいえば「あなたが日本人だから」と「コミュニケーションがちゃんとできてないから」に間違いありません。

私に言わせればドイツ人のほうが明らかに親切です。それも日本人にではなく、すべての人に平等に。そして言い方も相当なバリエーションを使って相手を尊重している。そんな親切さは台湾には感じません。

とはいえ、私はどの国もそれぞれ好きなところや嫌いなところがあっていいし、それぞれの文化があり特徴があり、どの国の人とつきあうのも大好きです。

台湾では私は歓迎を受けることがたくさんあり、楽しいです。なぜかというと、マルチリンガルだから。それだけです。色々な言語を話せる人は神様のように尊敬され、また色んな友達を紹介してもらえるという事実は、今回初めて知りました。

だから私は私とかかわりのある台湾の人々が大好きです。

また、日本人よりはるかに言語への興味が高く、また数か国語を勉強している人も多く、話せる人も多い。

沖縄の人は英語が得意とよく言いますが、去年初めて訪れたときに感じたのは、本土の店員さんと比べるとだいぶましだが、全然英語はうまくない。台湾の店員さんのほうがずいぶんとうまい、と感じました。

今私は日本人のドイツ語学習者のために動画をがんばって撮ってアップしていますが、需要があるなら、台湾人のためにドイツ語学習動画するほうがいいかな、と今後考えているほどです。

それだけ語学に対する興味が強いです。

まとまりのない文になってしまいましたが、台湾で感じたことをメモ。ということで。

表面的には日本にとても近い国、という感じがしますが、内面はやっぱり中華の文化だなと思わせられることが多い台湾生活の前半でした。

また変わるかもしれません。